FAQ

よくあるご質問


よく寄せられる質問に根管治療専門ドクターがお答えします。

根管治療について

※クリックすると回答が表示されます。

治療の回数は患者様と歯の状態によって変わってきますが、根管治療の回数は前歯であれば2回〜3回、奥歯であれば3回〜4回が目安になります。根の中が綺麗になった時点で根の中にお薬を詰めて終了します。

当院では治療の回数が少ないという、治療の速さだけが治療の善し悪しを決めるものではないと考えています。
しっかりと症状が取れること、美味しくご飯が食べられる状態にすることが、治療の最終的な目的です。

きちんと症状の改善の確認をするために少しお時間を頂く場合もございます。
治療前にどのくらい期間がかかるか、しっかりとご説明いたしますのでご安心ください。

マイクロスコープは、従来の裸眼の治療に比べ、根の中を非常に明るく20倍近くに拡大し、見ることのできるツールです。マイクロスコープを使用することで、以前は見ることのできなかった隠れた感染源や、根の中の隙間を見つけることができ、それを見ながら除去できるようになるため、残せる歯の可能性が大きく広がりました。

一方で、マイクロスコープを見ていれば歯が治るのかというと、そういうことではありません。
マイクロスコープ越しに覗いた根のどこを削れば安全に治療できるか、この根にはどのくらいのパーセンテ―ジで隠れた根の穴が存在するかなど、専門的な知識があって初めて、マイクロスコープの拡大した世界を活かせるのです。

さらに、当院に設置されている歯科用CTを併用することで、3次元的に根の構造を知って、治療に臨めることもマイクロスコープを活かす非常に重要な点になります。
したがって、マイクロスコープは見れば治るものではなく、活かす知識や、技術があって初めて役に立つものだと思います。

ただ、小さく細い根の管の治療は裸眼では非常に困難です。根管治療を専門に行うドクターは、マイクロスコープ無しには、正確な根管治療を行うのは困難だと主張する声もあり、私もそう思います。

現代の根管治療においては、マイクロスコープは、無くては精密な治療ができない、「なくてはならないもの」という言い方のほうが合っていると思います。

歯の神経は、神経と毛細血管の塊で私達は「歯髄」と専門用語で呼んでいます。
神経は、痛みを感じることでの防御機能、免疫機能、歯を中から丈夫にする機能があり、歯を生きたまま長く使っていくためには、神経が生きていることは非常に重要です。
神経を生きたまま残す治療については当院でも非常に重視して行っており、マイクロスコープや新しい薬剤の開発により、深い虫歯でも多くの神経を残せるようになってきました。

歯を残すための治療について詳しく見る

しかし、虫歯が大きく進行し、神経に達してしまった場合、神経は痛みも無くすでに死んでしまっていることがあります。
その場合は、神経を残してしまうと腐っていき、歯の周りの骨に炎症を起こし、腫れや痛みを伴う辛い症状が出てしまうことがあります。そうならないように、腐ってしまった神経を除去し、根の中を消毒して綺麗にした状態にしてあげることが必要になります。

神経はただ残すことだけを考えるのではなく、その状態によって一番適切な治療を施してあげることが必要です。
元気に生きている神経は、残す治療をし、弱ってしまった神経、またはすでに死んでしまった神経はきちんと除去する治療をする、そのケースごとに正確で根拠に基づいた治療選択ができることも重要です。

私は、神経を残す治療を非常に重要と考え、多くの症例を手掛けてきました。
そこで得た経験と、多くの研究論文を読み蓄えた知識を活かすことで、治療させて頂く歯の神経にとって、最良の選択ができると考えています。

根管治療にとって最も重要なことは、細菌感染をしっかりコントロールし制御することです。
歯に穴の空いたままでは、せっかく治療した根の中に、次回いらっしゃるまでの間、多くの感染がまた入ってしまいます。穴が空いているようでしたら、しっかりと塞がなければいけません。

根管治療が終了していても、穴は確実に塞ぐことが重要です。

根管治療は、治療とはいえ歯にとっては色々な刺激が加わり、一過性にお痛みが出ることもあります。
治療直後に噛んだ時痛むのは、その一過性の痛みの可能性があります。治療してから1週間以内に出ることが多く、ほとんどは2−3日で無くなってしまいますが、長引く場合もあります。
お痛みの程度によっては、痛み止めを処方させて頂く場合もあります。

そうではなく、 噛んで痛いという症状が長期間続いている場合は、まだ取り切れていない感染があったり、根の中に他の問題が残っている可能性を考えなくてはいけません。
その場合はCTなどで精査を行い、まだ残っている問題に対して対処することで痛みが取れる可能性があります。

神経を取るためには、歯を削って、歯の中にある神経の部屋に到達させる必要があります。
歯を削る際は、健康な部分を可能な限り残し、削る量を最小限にしなくてはいけませんが、一方で、虫歯を残したり、前の治療材料を残してしまうと、隠れてばい菌が再発の原因になります。
ですから、もともと銀歯が入っていたり、虫歯が深かった患者様は、それをすべて除去してから治療に臨むため、大きく削られたと思うかもしれませんが、適切な処置であると思います。

当院では、歯を大きく削られた、神経を勝手に取られた、ということがないように、術前にしっかりご説明し、術中の治療については殆どを録画し、最後にお見せするようにしています。安心して治療を受けていただけるよう配慮しています。

根管治療で除去しなければいけない、腐った神経や、ばい菌は細い管のようなところに潜んでいるため、「ファイル」という細い器具でこそげ落としていきます。イメージ的には「針」というより「ヤスリ」に近いものです。

治療中は、神経が取れていればほとんど痛みませんが、ファイルが根の先に到達すると少し痛みを感じることがあります。麻酔をすることでその小さな痛みも完全になくすことが可能です。

根管治療した歯というよりも、神経を抜いた歯が弱くなってしまうとよく言われますが、実はそれは完全に正しいわけではありません。
神経を抜いた歯が弱くなるのは、治療によって大きく削ったり、根の中をお掃除することで薄い部分ができてしまったりすると、そこがウィークポイント(弱点)となり、歯が「割れる」などのトラブルから抜歯になってしまうことがあり、それが弱いというイメージに繋がっています。

ですから、根管治療した歯でも、マイクロスコープを使用し、できるだけ健康な部分を残し、歯を削る量を最小限にすれば長く使っていくことは可能です。 また、根管治療が終わった後、いかに精密で強固な被せものや詰め物ができているかもその歯の寿命を大きき左右します。

さらに、長く使っていくためには、治療が終了してからのメンテナンスも重要です。
根管治療だけにとらわれず総合的にその歯をケアしていくことで、歯の寿命は大きく延びるものと考えています。

神経を除去するために使われる薬剤の中には、一部、刺激が強く、扱いに十分注意が必要なものも含まれていますが、適切に使用することで周囲の歯肉や骨に悪影響が出ることは殆どありません。

当院で根管治療中に採用している薬剤の一例としては、治療と治療の間に入れておく水酸化カルシウムというものがありますが、適切な使用で副作用が殆どありません。
気になる薬剤などありましたら、どんなことでもご相談ください。

根管治療は、非常に小さな歯のさらに複雑な根の中にある細い「神経の管」を治療します。
ですから、裸眼では見えない小さな感染源や、隠れた根の管があることもしばしばあります。
また、根の外に出てしまった感染源や、根にヒビが入ってしまっていることもあり、そういったことが再発や持続した痛みの原因にもなります。

ですから、根管治療後にお痛みが出ても必ずしもそれが、以前の治療が原因だったとは私は思いません。
むしろ、今まで見つからなかった、痛みの原因を見つける事が重要で、マイクロスコープやCTの設備で一度精査してみると違った角度から歯の問題が見つかるかもしれません。

当院は、患者様の安全を確保するため、万全の感染対策を行っています。
院内感染対策は、私が開業する際に最も重視したい項目でした。同業の感染対策をしっかり行っている先生方に多くの意見を頂き、さらに自分が、今までの治療において、感染対策をこうしたいと思っている部分を盛り込み、患者様のみならず、スタッフ皆が安全に歯科治療に専念できる環境づくりができていると自負しています。

当院の5つの感染対策

1. 滅菌ルーム

滅菌ルームは広めに設計致しました。
治療後に回収した治療道具と、綺麗に滅菌できている道具が混在するのを防ぐため、回収したものは全て一方通行で最終滅菌まで通過する様設計しています。各洗浄剤などは毎日交換し、それぞれの道具の特性にあった滅菌、消毒法を適切に行なっています。

2. クラスBオートクレーブ「リサ」

滅菌の最終仕上げには、オートクレーブリサを採用しました。
小型高圧蒸気滅菌器には、ヨーロッパ規格EN1360という性能テストがあります。医科、歯科などで広く使われていますが、血液や体液がついた治療器具を適切に滅菌するための滅菌能力の比較テストになります。EN1360はクラスB、S、Nという3段階の評価があり、その中で唯一クラスBのみが、固形、中空物、多孔体、包装物といった全ての形状のものを滅菌できる最高クラスの滅菌能力を有しています。

当院で採用した「リサ」はEN1360テストでクラスBに該当し、あらゆる滅菌対象物を安全に滅菌できる高性能な滅菌器です。私が専門にしている根管治療やマイクロスコープ診療は、細かい道具が多く、形状も様々ですが、「リサ」があることで、そういった小さな器具も安全に滅菌することが可能です。当院の感染対策の中核を担っています。

3. 削る機械(タービン)は患者様ごとに滅菌したものとの交換を徹底します

一時期話題になった削る機械の使いまわしは、患者様ごとの並行感染に繋がる可能性があり、当院では治療が終わるごとに全て回収し、滅菌が終了した綺麗なものとの交換をいたします。
在庫も十分揃えていますが、患者様が多く足りなくなるときは、15分で滅菌が完了する削る機械用の滅菌器「ケアクレーブ」も稼働させ、必ず滅菌した器具での治療を行います。

4. ディスポーサブル(使い捨て)にできるものをなるべく採用します

滅菌ができる環境があってもディスポーサブルにできるものが最も感染リスクが低くなると考えています。
患者様のエプロンや治療するグローブなど、使い捨てできるものをできるだけ多く採用しています。治療する器具を置くトレーも、血液などがついたままにならないよう紙トレーを使用し、治療ごとに破棄するようにしています。(紙トレー自体も治療前に滅菌できるものを採用しています。)

5. 当院の滅菌業務は2級滅菌技師を取得した衛生士の徹底した管理の元で行っています

滅菌や消毒業務は、手を抜いてしまうといくらでもできてしまう部分があると思います。
そうならないため、当院の滅菌業務は2級滅菌技師の資格を持った常勤衛生士が徹底した管理のもと行います。

いつも安全な治療を提供するためにスタッフ一丸で、全力で取り組んでいきたいと考えています。

歯の神経を除去する際に歯を削るのは、2つの理由があります。
1つ目は歯の中にある神経にアクセスするため、2つ目の理由は歯に入っている詰め物や、虫歯を全部しっかり取るためです。前者をするだけであれば小さく穴を開けて治療することも可能ですが、歯の神経に感染を起こした歯の虫歯をしっかり取り切ることで大きく歯を削る必要が出てきます。歯を削ることだけが悪なのではなく、しっかりと感染源を取り切ることがその歯を治すために重要です。

当院では、マイクロスコープによる画像の記録を治療前に患者様にお見せし、削らなければいけない範囲、除去しなければいけない虫歯をお見せし説明致します。さらに、術中は動画を撮影し、治療終了後にどの様に治療したのかお見せして、納得いただいけるように説明を徹底しております。

この様な質問が出る背景には、過去に、治療して歯を大きく「削られた」とか、神経を「取られた」という気持ちで歯科医院から帰られることをご経験されたことから来ているのではないでしょうか。
もしかしたら、それは適切な処置だったかもしれません。患者様にとっても我々歯科医師にとっても非常に悲しいことです。
ですから、私はいつも説明を最重要視して、患者様が帰りのエレベーターに乗られた時に、今日治療したことが全て理解できて帰って頂くクリニックを目指しています。

痛みは患者様一人ひとりによって受け止め方が違い、その度合いを説明することは難しいですが、一般的には「ズキズキする」「何もしなくても痛い」といった、いわゆる「自発痛」というものが出ている時がその指標になります。

一方で、そこまでのお痛みでなくても、私が神経を残すか、除去するかの選択の中で大きなポイントにしているのは、「生活の中でどのくらい痛みによって支障がでているか」というところです。
神経を残すことは価値のある治療ですが、それだけにとらわれずお仕事や、毎日のお食事に支障が出るお痛みがあるときはそれをしっかり除去することも大事な治療です。

一方で、お痛みがなくても神経はひっそりと死んでしまうこともあります。
その際は痛みが神経を取る基準ではなく、根の先に膿が溜まっている所見や、歯肉の腫れやニキビのような膿の排出口の存在で治療を開始することもあります。

はい、当院では根管治療時には全ての治療時に、無菌的な処置を必ず行います。

無菌的処置というのは、様々なものが挙げられますが、最も重要なものは「ラバーダム」です。
ラバーダムは、治療する歯にゴムのシートを掛け、お口の中と隔離した状態で治療する方法です。

治療する歯に口腔内の細菌を新たに入れてしまうと治りが悪くなります。また、根管治療で使う消毒薬などを患者様のお口の中にこぼさないという安全のための役割もあります。
保険治療では、コストの面からも今までは敬遠されがちだった治療法ですが、確実な無菌処置ができるため、最近では講演などを行うと若い先生を中心に取り入れていらっしゃる先生が多くなり、認知度は高くなってきていると感じています。

当院では、ラバーダムを標準化して根管治療のみならず、必要と思われる治療にはすべて取り入れています。
患者様は一見苦しそうに見えますが、顎が疲れないように固定する装置を使用すると、多くの方に、いつの間にか寝てしまうくらい楽だったとおっしゃっていただけます。
それでも、苦手な方には少しでも楽になれるようにする工夫がたくさんあります。
ラバーダムを行って嫌なことがあったらぜひ遠慮なく教えていただきたいです。

治療している歯に痛みが出るのはいくつかの考えられる原因があります。

考えられる2つの原因

1. 術後痛

根管治療は虫歯を削ったり、様々な消毒薬を使ったりと、歯にとっては刺激やストレスになることも多く含んでいます。
そのため、治療をすることでその刺激で一過性に治療後にお痛みが出ることがあります。これは、研究報告では毎回治療の後、3%ぐらいの確率で出ることがあるとされ、誰でも、どんな歯でも起こることがあります。

私は、根管治療後は必ず患者様にこの術後痛について説明します。起きてしまっても、歯が悪いのではなく治療の刺激によるものですのでびっくりしないで様子を見ていただいて大丈夫です。
非常にまれに、強い痛みを伴ったり、大きな腫れが出ることもあります。その際は、お薬を飲んで頂くことで症状は改善致します。心配なときはいつでもご連絡ください。

2. 感染が取りきれていない

術後痛ではなく、持続した痛みが改善していないとしたら、それは、まだ痛みをだす炎症を起こしている原因である感染源がどこかに潜んでいたり、取り切れていない可能性が考えられます。
多くの根管治療のケースでは数回の治療で症状の改善が見られることが多く、複数回治療しても改善しないときは、この様に考え、再度精査、治療の見直しを行います。場合によっては歯科用CTを撮影し3次元的に診査致します。

感染源を除去して患者様の体にとって問題ない状態になって初めて症状は改善します。辛いお痛みが続く場合は、遠慮なくお伝え下さい。

歯髄保存治療について

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歯髄というのは、いわゆる「歯の神経」といわれるもので、歯の内部にあります。

実際には神経だけがあるのではなく、大量の毛細血管が存在しており、歯を健康に保つための様々な機能を持っています。

歯髄の主な機能

「痛覚をもつ」:痛みを感じることで歯を防御する
「免疫機能」:血液があることで外からのばい菌を排除する
「中から新しい歯を作る」:外からの刺激を遮断するために新しい壁を作る
「根を成長させる」:歯髄が生きていると歯の根は健全に成長します

このように、歯髄が生きているということは、歯が健康であるためにとても重要です。
歯髄が死んでしまうとこの様な機能がなくなるばかりでなく、治療せずほっておくと、死んでしまった歯髄が腐って根の周りに炎症を起こし、膿をためたりします。

歯髄(神経)を守るということは、歯を生きたまま使うことで、歯の健康を保つことにつながります。

歯髄は、ただ、生きているというわけではなく、他の臓器と同様に、ダメージを受けると弱くなります。
そして、そのダメージの度合により、弱った歯髄は強い痛みを出したり、痛みもなくひっそりと死んでしまうこともあります。ですから、ある程度、ダメージの少ない歯髄であれば、虫歯を取ればまた元気に戻って正常な機能を取り戻すこともありますが、長い期間、虫歯菌にさらされていたダメージの大きな歯髄は、虫歯を取っても徐々に弱って死んでしまうことがあります。

ただ、その歯髄の「元気度」を治療前に完全に知る技術は、残念ながら今の所ありません。
なぜなら、歯髄は硬い歯の組織に囲まれていて、実際に見ることが不可能だからです。ですから、私達歯科医師は、患者様の痛みの度合い、レントゲン写真、お口の中の状態などを見て、歯髄が元気かどうかを予測して治療します。その予測をいかにしっかりと立てられるかが歯髄を残す治療で最も重要なポイントであると私は考えています。

歯髄を残すことは価値のある治療ですが、なんでもかんでも残せばいいというわけではなく、この歯髄は残せる、この歯髄は残しても健康に戻る見込みが少ない、といったように、治療前にある程度予測を立ててきちんと診断してあげることが何よりも重要です。
一つのことにとらわれず、ベストな治療の選択をいつもしたいと思っています。

歯髄を除去することが適切な場面は以下の3つが挙げられます。

1. 深い虫歯ですでに歯髄が死んでしまっている場合

深い虫歯にさらされると、歯髄にばい菌が感染し徐々に弱った結果、痛みもなく死んでしまうことがあります。
歯髄が死んでしまうと、中で腐ってしまい歯の周りに膿をためたり強い痛みを出したりします。ですから、死んでしまっている場合はきちんと除去して歯の中を綺麗にする必要があります。
歯髄が生きているか、死んでしまっているかは検査をすればある程度正確に把握することができます。

2. 歯髄が生きていても虫歯などの感染により炎症を起こし痛みがある場合

歯髄が生きていても、虫歯菌の感染により歯髄に炎症が起こると強い痛みが生じます。
その際の痛みが「何もしなくてもズキズキしている」というようないわゆる「自発痛(じはつつう)」になってしまっていたら、歯髄を残しても痛みは続くため除去することが適切な治療になります。
また、そこまでの痛みでなくても、日常生活に支障をきたすような痛みが出ているようであれば、それは無理に歯髄を残すよりも、きちんと除去をして痛みをとってあげるほうが、生活の質は向上します。
そういったことから、私の歯髄を除去するか、残すかの判断材料には、患者様個人が抱えていらっしゃる「痛み」が日常生活でどの程度お辛いものか、ということも非常に大きなポイントとして考えています。

3. 歯髄が生きていて痛みがなくても、弱りきっていて残しても死んでしまうと判断した場合

歯髄は、非常に様々な表情を見せる組織です。虫歯菌に感染すると、凄く痛くなるものもあれば、全然痛みは出さず、ひっそりと静かに死んでしまう歯髄もいます。ですから、痛みが「ある、無い」だけでは、歯髄を残すかどうかの指標にはなりません。
その歯が虫歯になっていた期間、今のお口の中の様々な検査結果、レントゲンの所見、時にはCTの所見などいくつもの検査結果を総合して、この歯髄は残すことができない、弱りきった歯髄だということを判断することもあります。

さらに、治療中に虫歯を除去し、歯髄が露出してきた段階で、マイクロスコープでその歯髄を観察し、弱っているかどうか判断することも頻繁に行います。術中の判断は、患者様にお伝えする時間が取れないことがあるため、術前にその可能性を十分ご説明しています。そして、弱った歯髄をしっかりと動画と画像で保存し、術後にもう一度なぜそういう判断になったのかをご説明致します。

歯髄は、歯に囲まれているため、その本当の姿、本当の状態を知ることはとても難しい器官です。
だからこそ、きちんとした基準に則って残せる歯髄、残せない歯髄というものを判断できることが何よりも重要です。

歯髄保存治療は、「治療」とはいえ、虫歯を深くまで削り、歯髄を守るためにお薬をおいたり、セメントをおいたり、治療による熱が加わったりと、その歯、その歯髄にとってはとてもストレスのかかるものです。ですから、治療後に少し痛みが出たり、少し染みたりする程度であれば、大きな問題はないと私は考えています。
痛みの程度によりますが、いつもよりもちょっと染みるとか、いつもとちょっと違う違和感程度は全く問題ありません。徐々に消えていくでしょう。

ただ、治療後にズキズキ痛むとか、何を食べても染みてしまってご飯が食べられないというような強い症状が出ているときは、話は別です。
残した歯髄が強い炎症を起こしているためで、残念ながら歯髄保存治療に耐えられなかった事になり、早急に歯髄を除去することが必要になります。きちんとした診断ができていると、ここまでの症状が出ることはまずありません。

修復治療について

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ダイレクトボンディングは、虫歯を削って、お口の中で樹脂を詰めて、歯の形を回復し、噛めるようにする治療です。
患者様の口の中ですぐに詰めることが可能なので、治療回数は早くて1回、複雑な形や虫歯が深く、経過観察の時間が必要な場合は2回で終了します。
1回の時間は1時間から2時間ぐらい頂いております。

セラミック治療は虫歯を除去して補強した歯をセラミックを入れるかたちに削って型を取ります。
その型を、技工士に送り、精密な作業でセラミックの詰め物を焼いてもらいます。それが完成して歯に入り治療が終了になります。
一旦技工士さんに送る工程が入るため、2回の回数がかかります。治療時間は1時間程度です。

ダイレクトボンディングとセラミック修復治療は、一見白い歯を入れる治療としては同じものと感じる方も多いかもしれません。
しかし、この2つの治療は、材料が違うからとか、値段が安いからとか、早く終わらせたいからと言う理由で選択するものではありません。全く適応の違う2つの治療です。ですから、その選択は、それぞれの治療の「コンセプト」を理解して頂き、それぞれに適した適応症に合わせて選択することが重要です。

ダイレクトボンディングのコンセプト

ダイレクトボンディングは、虫歯を削ってお口の中でそのまま樹脂を削った穴に詰めて形を作り、光で固めて噛める状態を作ります。
ダイレクトボンディングに使用する樹脂は、セラミックに比べると若干柔らかく、水を吸う性質があるため、経年的に色がついてくる可能性がある材料です。
しかし、ダイレクトボンディングにはセラミックにはできない、「できるだけ小さく歯を削り詰めることができる」という非常に優れたコンセプトがあります。樹脂は固める前はトロッとした粘液状だったり、粘土の様な状態であるため、かなり小さく削った穴でも入っていき、その部分を修復することが可能です。

ダイレクトボンディングのコンセプトは、健全な歯をできるだけ残し、修復できることです。健全な歯の中に小さな虫歯がある場合や、セラミックにする必要が無いくらいの範囲での虫歯治療に適した治療法です。

ダイレクトボンディングの治療の流れ

  • 1.治療前

    歯と歯の間にある虫歯をマイクロスコープで見つけました。この様な虫歯をセラミックで治そうとすると大きく健康な部分を削らなくてはいけません。

  • 2.虫歯を除去

    マイクロスコープを見ながらピンポイントで虫歯を除去していきます。しっかり麻酔をするため痛みは全くありません。

  • 2-2.虫歯を除去

    さらに虫歯の内部を取り残しの無い様にしっかりと除去していきます。

  • 2-3.虫歯を除去

    虫歯を除去し終わったところです。
    この様に虫歯のみをピンポイントで除去できると歯を削る量はかなり小さくなります。

  • 3.樹脂の流し込み

    樹脂を削った穴に流し込み光を当てて固めていきます。
    この作業も過不足無く行うためにマイクロスコープは必須です。

  • 4.治療後

    一回の治療で終了しました。
    小さく精密に治療することで、治療した部分はほとんどわからなくなってしまいます。

セラミック修復のコンセプト

セラミック修復は、以前に金属の詰め物が入っていて既に大きく削られていた、虫歯で歯の多くの部分が失われたという場合に、「噛み合わせをしっかり受け止められる材料で、大きく失われた歯を回復する」事のできる治療法です。
ダイレクトボンディングよりも材質的には強度があり、噛み合わせをしっかり受け止めることが可能で、さらに非常に審美的に美しい処置が可能です。
ダイレクトボンディングのように、小さな穴だけを埋めることはできませんが、現在は接着剤の技術が向上し、今までよりもかなり小さく、できるだけ歯を削らずに製作することができるようになりました。

セラミック修復の治療の流れ

  • 1.治療前

    下の奥歯が染みると来院されました。
    歯の両側には昔行った治療の後があります。

  • 1-2.治療前

    別の角度から見ると手前の歯との間はスカスカです。
    これでは食べカスがたくさん入ってしまいます。

  • 2.過去の治療を除去

    プラスチックの材料を除去していくと中は大きな虫歯になっていました。

  • 3.中の虫歯を除去

    全ての虫歯を除去すると、歯の大半が失われています。
    こういうケースは、私はダイレクトボンディングでは範囲が広すぎて治すのは難しいと考えています。

  • 4.セラミックを入れるための形作り

    歯の内部の部分は樹脂で補強をします。
    さらにセラミックを入れるための形作りを行います。

  • 5.色合わせ

    形を作ったら型取りをします。技工士さんに周りの歯の色を伝えるために色見本と一緒に歯の写真を取ります。
    この写真を取ることで、普段お口の中を見ることのできない技工士さんが、適切なセラミックの色の選択をすることができます。

  • 6.治療後

    製作したセラミックを入れて治療が終了しました。
    大きく失われた歯を審美的に回復することができました。治療回数は型取りを行うため2回かかります。

  • 6-2.治療後

    手前の歯との接地点もしっかりと回復し、食べカスが詰まらないようになりました。
    フロスもパチンと気持ちよく通すことができるようにしています。

どちらの治療も、優れた長所を持っており、治療している歯ごとにベストな方を選択し、治療することが重要です。
審美修復治療は、根の治療をしたり、神経を保存したりといった治療の最後の仕上げになります。すべての処置をマイクロスコープ越しに行うことで、非常に精密で審美的な治療が可能になります。

私自身、いつもベストな選択ができるように治療に臨んでいます。
治療の選択については、どんなことでもご相談ください。

はい、可能です。
ただ、ダイレクトボンディングとセラミック修復はそれぞれが独自のコンセプトをもち、それぞれに別々の適した場面がある治療です。ですから、ダイレクトボンディングをした歯は、それがベストな治療法と考え、再度治療して削る量を増やさないように、しっかりとメンテナンスして虫歯を作らないようにすることが重要です。

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